Tamayama Tetsuji News - 玉山鉄二

Saturday, February 03, 2007

「フリージア」 (小学館、東宝など)

「敵討ち」合法化の近未来

 「敵討ち」が合法化された近未来日本という大胆な設定で、討つ者と討たれる者の過酷な戦いを描く。松本次郎のコミックを、「鬼畜大宴会」「アンテナ」などで知られる熊切和嘉監督が映画化した。

 12歳未満が見るには親の承諾が必要な「PG12」指定。

 謎めいた女ヒグチ(つぐみ)にスカウトされ、敵討ち執行代理人となったヒロシ(玉山鉄二)。表情ひとつ変えずに任務をこなすヒロシに、15年前に少年兵として遭遇した極秘兵器実験の責任者の息子で、当時の上官トシオ(西島秀俊)の敵討ち執行が命じられる。

 銃撃戦が繰り広げられる商店街や住宅街に、現代に通じる殺伐とした空気が漂っているところが妙にリアルで恐ろしい。玉山は、殺人機械のようでいな がら無垢(むく)な男が、過去と向き合うことで人間的な感情を取り戻す姿を好演。全編に虚無感が漂いながらも、命の重みや希望も感じさせる。1時間43 分。渋谷アミューズCQNなど。(津久井美奈)

2007年2月2日 読売新聞


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